先週、東京駅構内の書店で"夜のピクニック (新潮文庫)"を購入した。店頭に平積みになっていたので、なんとなく手にとってみた、というのが実際のところ。この作者も全然知らない人で、内容も全然知らないまま、読み進めた。中に出てくる人って、若くていいなぁ、というのが、率直な感想。高校のころの自分自身を振り返って、遠くにきたなぁ、ってしみじみ思う。個人的には、小説や物語の類をほとんど読まないので、久しぶりに違う気分を味わえた。
どういう読み方が小説や物語の正しい読み方か知らないが、私は、その中の登場人物に自分を重ね合わせて読んでしまう。擬似的に別の人物の人生を生きたような気になれるところがいい。当たり前の話だが、人間って、自分1人の人生しか生きられない。小説を読んだり、映画を見たりして、違う人生を(擬似的に)体験するのって、夢があるというか、満たされないものを満たしてくれるというか、幸せな気分になれる。だから、その身を委ねるほど安心したようなストーリー展開である小説なら、いくらでも読みたい。しかし、そんな本がどれなのか、皆目見当がつかない。
どこかに、「歩いている間は、ずっと何かを考えている。日常生活というのは、思考を中断する事柄が多く、持続的に物を考えられないようになっている。」みたいな記述があって、思わず納得した。(印をつけておかなかったので、該当するページを探し出すことができなかったため、正確には覚えてない。このため、「引用」ではなく、私の解釈だが。)その通りであろう。もっと、よく考えないといけない。仕事においても、何においても。考えるからこそ、人間は人間であるのだろう、と私は思っている。こうやってblog書いたりしてるのも、考えるきっかけになると思ったのが、そもそものきっかけなので。