富山・神岡の旅

今月末で神岡鉄道廃線になるので、有給を取って、乗りに行ってきた。
羽田から飛行機で富山へ到着。そこからバスで富山市内へ。当初は、すぐに高山本線に乗ろうと思っていたが、銚子電鉄が盛り上がっていることもあり、時間の許す限り、富山の地方鉄道に乗ってみることにした。
まず、富山地方電鉄へ。10:30発の立山行電車で岩峅寺まで乗車。車窓は田んぼが広がり、とても静かな感じだった。岩峅寺駅は、そこそこ古い駅で、歴史を感じさせる建物だった。とても静かな中にあり、個人的には、とても気に入りました。趣味の立場からみたら、古い建物が好きですが、実際地元の方々はどう思っているのかわからないが・・・。また、岩峅寺駅は、立山線と不二越上滝線との乗換駅になっている。不二越上滝線は立山線とは離れたところにある。11:29発の富山行で富山駅へ。

昼食後、富山ライトレールへ。こちらは、ついこの前までJR富山港線で、新しく富山ライトレールへと生まれ変わったもの(おそらくは、富山駅の高架化にともなって、富山港線をどうするのか、という話になって、地元が引き取ってLRT化されたものだろう(←詳しく調べてないので、わかりません)。)。うわさには聞いていたが、車両も駅ホームをすべて新しく、しかもきれいでびっくりした。富山駅北から終点の岩瀬浜駅までは約25分。運賃は、通常一乗車200円だが、平日昼間と休日は一乗車100円と、とても安い。富山駅北12:30発の電車で岩瀬浜駅へ。乗客は30-40人程度と、平日の昼にしては多い。各駅は、LRT用のホームに改良され、昔のJRの面影はほとんどない。8年前に富山港線に乗ったことがあるが、そのときの状況とは全然別物であった。平日昼間でも1時間に4本と、とても使いやすいダイヤになっている。また、フィーダーバスなるものがあって、LRT到着後、そのバスに乗り換えて、さらに路線外のところへ移動するようであった。とにかく便利になっているようだ。
岩瀬浜駅に到着。JR時代の状況を思い出してみるが、すっかり別の駅になっていた。駅に停車した車両を撮影。

すぐの折り返しで、富山駅へ。途中、旧東岩瀬浜駅が取り壊しの最中であった。こういう風情のある駅舎は残しておいてほしいのだが、仕方あるまい。

富山ライトレールは、富山港線とはすっかり別物であった。地元の方々の利便性はすごく向上したことが容易に推測できる。たとえば、銚子電鉄で、こういうことができるのだろうか?LRT化とまではいかないまでも、接続バスを設けて、利便性を向上させることができれば、鉄道としての機能は、より強化されるように思うけど。
富山駅に戻り、13:47発の猪谷行に乗車。ここでも、「高山本線を利用しましょう」との運動に関するポスターが。富山県は、鉄道に対してとても熱心に取り組んでいるようだ。9月にのと鉄道を訪問したときに聞いた、石川県の(行政側の)関係者の対応と、全然違う。隣の県なのに、どうしてここまで対応がちがうのだろうか。

13:47の高山本線の猪谷行に乗車。ここでも「高山本線を利用しましょう」という主旨のキャンペーンが。富山では、本当に鉄道の活性化に熱心なのだと感心する。キハ120の1両で、結構込んでいる。
無事、猪谷駅に到着。これまでに2度ほど猪谷駅で乗換えをしているが、駅の改札をくぐって外に出るのは、これが初めて。猪谷駅に初めて訪れたのが、今から14年半前なので、念願がかなったようで、感慨深い。駅の待合室も、平日にもかかわらず、人が多い。廃線にともなう、お別れ乗車の方々か?
時間があったので、駅前の郵便局にて、貯金+風景印押印。駅の周辺を歩いている時間がなく、そのまま14:55発の奥飛騨温泉口駅行へ乗車。社内は40-50人はいて、とても廃線になる路線とは思えない。平日だが、おそらく私と同様に、休んで来た人が多いのだろう。

進行方向に向かって右に乗車したので、川沿いの車窓を見ることができなかった。しかし、山の紅葉は、恐ろしくきれいだった。空気が汚れていないので、遠くの山もはっきりと見える。それに、杉などの針葉樹がすくなくて、山が一面に赤や黄色になって、鮮やか。杉が植林される前の、もともとの日本の山は、こんな感じだったのか、と勝手に想像する。
終点に到着後、ほとんど駅周辺を見回すことなく、折り返し電車へ。飛騨神岡駅で下車する。このまま15:58発のバスで飛騨古川まで抜け、高山からのひだ18号で帰路についた。